江本技研

SCOPEで振動をモニタリングし設備の異常を予知

ベアリング寿命とTBM

ベアリングの寿命は、ばらつきが大きいことが知られています。まったく同じベアリングを同じ負荷・環境で使用しても最初に壊れるベアリングと最後のベアリングとの寿命差は40~50倍(資料によっては100倍)に達すると言われています。下の図はベアリングメーカーのNSK社技術資料から抜粋したグラフです。破損の確率密度は定格寿命付近をピークに右にすそ野の長いカーブになっています。また定格寿命は10%の確率で破損する寿命となっています。

このように寿命のばらつきが大きいベアリングの定期交換周期を決めるにはどうしたら良いでしょうか。もちろん定格寿命にすると10回に1回の確率で破損します。現時点でTBMで故障を起こしていないなら下図の周期で整備していると考えられます。つまりベアリングに対するTBMは寿命補ほとんどを捨てざる得ない保全方式と言えます。これに対してCBMは軽い損傷(異常兆候)が発生してから整備の実施時期を決めるので無駄がありません。

ただしCBMには成立要件があり要件を満足できない場合採用できません。詳細は別の記事に投稿します。

ベアリング寿命とTBM
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